表題作の他に、「街も星もきみも」「幾千夜」、幾千夜の続編「センチメンタルリング」を収録。
特に「街も星もきみも」は岩館さんの最高の表現の一つだと思います。
物語の脈絡なんか全く気にしない表現力、それでいて読者をその世界から離れさせない、もう何と言って良いか、ずーっと泣きっぱなしでした(笑)。
しかし今読むと思った以上にファンタジーですね。
「街も星もきみも」のカムのモノローグの中で、「ここで待ってろって かならずいくからって」で真島昌利の「アンダルシアに憧れて」を想い出し、「わたしが人魚になった日」の「わたし」の「あのひとからの電話なんて絶対かかってくるわけがないのに」で中島みゆきの「元気ですか」を想い出しました。
優れた言葉の表現力を持っている人は、やはり似たような言葉を選ぶと言うか、自分が好きなだけなのかもしれませんが(笑)。
ちなみに、表紙の女性は「幾千夜」「センチメンタルリング」の主人公で、こういうチョイスの岩館さんも流石です。
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